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2025.06.25
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【2025年の崖とDXに関する実態調査】6割以上の企業に「レガシーシステム」が存在

約8割が事業に与える負の影響を懸念

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デジタルの力であらゆる業務を効率化する株式会社インフォマート(本社:東京都港区 代表取締役社長:中島 健、以下「当社」)は、企業や自治体でIT部門、DX推進担当、経営企画として勤務する方、それに経営者・役員360名を対象に、2025年の崖とDXに関する実態調査を実施しましたので、その結果をお知らせします。

■ 「2025年の崖」とは

「2025年の崖」は、経済産業省が2018年に発表した『DXレポート ~ITシステム「2025年の崖」克服とDXの本格的な展開~(※1)』の中で提唱された言葉です。
昨今、多くの企業がDX推進に取り組む一方、老朽化・複雑化・ブラックボックス化し高コスト構造の原因となっている既存システム、いわゆる「レガシーシステム」を使用している企業も多数存在します。企業の成長・競争力強化のために、「レガシーシステム」が抱える課題を解決し、いかにDXを推進していくかが課題としてあげられました。克服できない場合、2025年以降には、「レガシーシステム」が残存することによる経済損失が、年間で最大12兆円にまで増加する可能性が指摘されており、これを「2025年の崖」としています。

  1. ※1

    経済産業省『DXレポート ~ITシステム「2025年の崖」克服とDXの本格的な展開~』:https://www.meti.go.jp/shingikai/mono_info_service/digital_transformation/20180907_report.html


■ 調査概要

調査対象:企業または自治体に勤務するIT部門、DX推進、経営企画の担当者、経営者・役員
調査方法:インターネットリサーチ
調査内容:2025年の崖とDXに関する実態調査
調査期間:2025年5月23日(金)~5月28日(水)
回答者 :360名

  1. ※2

    構成比は小数点以下第2位を四捨五入しているため、合計した数字が100%にならない場合があります。


■ 調査結果サマリ

・6割近くが「2025年の崖」について理解が進んでいない
・約8割が「2025年の崖」が事業に与える負の影響を懸念
・6割以上の企業に「レガシーシステム」が存在
・レガシーシステム刷新の壁は「業務に手いっぱいで要員が割けない」「既存システムへのこだわり」「ブラックボックス化」
・3割以上が今後3年間のIT関連投資を増加させると回答


■ 調査結果

・6割近くが「2025年の崖」について理解が進んでいない
「2025年の崖」という言葉を知っているか伺ったところ(n=360)、「内容をよく理解しており、自社への影響も把握している」が27.2%、「言葉は知っており、概要も理解している」が14.2%で、合算すると41.4%となりました。
一方、「全く知らない」が42.2%、「言葉は聞いたことがあるが、内容はよく知らない」が16.4%で、合算すると58.6%となり、6割近くが「2025年の崖」について、理解が進んでいない状況であることが分かりました。


・約8割が「2025年の崖」が事業に与える負の影響を懸念
「2025年の崖」が、勤務先にどの程度影響を与えるか伺ったところ(n=274、勤務先への影響について「分からない」と回答した方を除外)、「非常に大きな負の影響がある」が20.1%、「ある程度、負の影響がある」が36.9%、「多少は負の影響があるかもしれない」が23.4%となりました。合算すると、80.4%となり、8割以上が「2025年の崖」が事業に与える負の影響を懸念していることが分かりました。
また、「2025年の崖」が勤務先に与えうるリスクについて考えられるものについて自由回答で伺ったところ、「システム障害やシステム更新の影響で業務に支障が出る」「利用システムのサポート期限終了によるセキュリティリスクが増大する」「人材不足により運用保守業務の継続ができない」等があげられました。


・6割以上の企業に「レガシーシステム」が存在
勤務先に、「レガシーシステム」と呼ばれる、老朽化・複雑化・ブラックボックス化した基幹システムや業務システムが存在するか伺ったところ(n=282、勤務先にレガシーシステムが存在するか「分からない」と回答した方を除外)、主要なシステムがレガシーシステムに該当すると回答したのは25.5%、一部のシステムが該当すると回答したのは37.6%で、合算すると63.1%となり、6割以上の企業にレガシーシステムが存在することが明らかとなりました。
回答者を業種ごとに分類すると、割合が多い順に製造業が81.6%、運輸業・郵便業が75.0%、金融業・保険業が69.2%となりました。


・レガシーシステム刷新の壁は「業務に手いっぱいで要員が割けない」「既存システムへのこだわり」「ブラックボックス化」
勤務先にレガシーシステムが存在すると回答した人に、レガシーシステムを刷新する上での課題を聞いたところ(n=178)、最多の「業務に手いっぱいで十分な要員を割くことができない」が46.1%、次いで「既存システムへの操作性や機能へのこだわりを解消できない」、「ブラックボックス化が進み、影響度が想定できない」がそれぞれ42.7%となりました。


・3割以上が今後3年間のIT関連投資を増加させると回答
今後3年間、勤務先におけるIT関連投資の増減予定を伺ったところ(n=360)、「大幅に増加させる予定」が8.3%、「ある程度増加させる予定」が23.3%となり、合算すると31.6%がIT関連投資を増加させる予定であることが分かりました。

今後3年間のIT関連投資を増加させると回答した方(n=114)にその理由や目的を聞いたところ、最多が「DX推進による業務効率化・生産性向上」が44.7%、次いで「セキュリティ対策の強化」が40.4%、「DX推進による新規事業・新サービス開発」が38.6%となりました。


■ まとめ

今回の調査では、6割近くが「2025年の崖」について、認識・理解が進んでいない状況である一方、認知している方の約8割が、勤務先のビジネスに「2025年の崖」による影響を排除しきれないと考えていることが分かりました。また、回答者の6割以上の勤務先に「2025年の崖」の克服を妨げる一つの要因となる「レガシーシステム」が残存していることが明らかとなりました。
レガシーシステムを刷新するにあたって、障壁となっている要因には「業務に手いっぱいで十分な要員を割くことができない」ことや「既存システムへの操作性や機能へのこだわりを解消できない」等があがりました。

昨今、組織がシステム等を導入する際に、組織の既存業務プロセスにシステムを無理に合わせるための独自追加開発を極力行わず、業務内容をそのシステムの標準機能に合わせていくアプローチ、「Fit To Standard(フィット トゥ スタンダード)」が注目されています。今回は、この「Fit To Standard」の認知度や、すでに勤務先で取り入れているかも合わせて調査しました。「Fit To Standard」を「積極的に取り入れている」と回答した方のうち、「全社的な戦略に基づき、多くの部門で具体的な取り組みが成果を上げている」と回答した割合は6割近くにも上りました。この結果から、クラウドサービス等の標準化されたシステムを導入し、システムに業務プロセスを合わせていく「Fit To Standard」のアプローチがDX推進に有効であることが推察できます。
当社が提供する「BtoBプラットフォーム」は、幅広い業界にフィットする共通の帳票フォーマットを採用しています。企業同士でやり取りするさまざまな帳票業務をデジタル化すると同時に、すべての取引先との帳票業務を標準化できるため、業務効率化にも効果的です。
当社は今後も帳票業務のデジタル化を通して、経営の高度化に貢献してまいります。


■ サービス概要

「BtoBプラットフォーム」は、企業間の商取引をデジタル化することで業務効率化、コスト削減、ペーパーレスを実現するクラウドサービスです。
商談・受発注・規格書・請求書・業界チャネル・見積書・契約書・TRADEの8つのシリーズからなり、2025年6月現在、115万社を超える企業が利用。プラットフォーム内の総流通金額は年間62兆円以上。
URL:https://corp.infomart.co.jp/business/


■ インフォマートについて

1998年の創業以来、企業間取引における請求・受発注等の業務効率化を実現するクラウドサービスを提供・運営しています。

会社名:株式会社インフォマート(東証プライム市場:2492)
代表者:代表取締役社長 中島 健
    代表取締役副社長 木村 慎
本社所在地:東京都港区海岸1-2-3 汐留芝離宮ビルディング13階
設立:1998年2月13日
資本金:32億1,251万円(2025年3月末現在)
事業内容:BtoB(企業間電子商取引)プラットフォームの運営 
従業員数:732名(連結)、704名(単体)(2025年3月末現在)  
URL:https://corp.infomart.co.jp/

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