〔日本食糧新聞 3面〕 新水産物流システム SCSS運営で業務提携
〔日本食糧新聞〕 新水産物流システム SCSS運営で業務提携
2008年11月19日発行/3面
インフォマートと旬材 得意分野を生かす
インフォマートと旬材はこのほど、旬材がインターネット上で運営する「新水産物流システム(SCSS)」の共同運用に関して業務提携した。両社がそれぞれ得意分野で業務を遂行することで、SCSSの普及・活性化を加速し、利用顧客の満足度を向上させるのが狙い。
提携後はインフォマートが(1)バイヤー企業への営業(2)入会手続き事務(3)取引決済代行業務を、旬材が(1)漁業生産者・団体への営業(2)システム運用を担当する。
SCSSは「日本の食と漁業を守る!」をコンセプトに開発されたシステム。基本機能は(1)水揚げ情報提供(2)買い付け機能(3)決済機能(4)取引管理機能(5)輸送手配機能。水産庁補助事業「平成19年度キャリア活用型再チャレンジプラン支援事業」として認定されている。
漁業生産者は画像と音声で水揚げ情報をリアルタイムで消費地に伝達できる、バイヤーは水揚げ情報を的確に把握してリアルタイムで買い付けできる――ことが大きな特徴。中間流通がないので、例えば、朝に市場で上がった魚をすぐに買い付け、夕方に店頭に並べたり、メニューに加えたりすることが可能だ。また、これまでロットが小さいことから流通しにくかった外道(その漁の対象以外の魚)も扱える。
このほか、バイヤーにとっては、支払い口座を一本化できる、漁業生産者にとっては、請求書発行・回収・入金確認業務から開放される――などの導入メリットもある。
インフォマートは1988年からフード業界事業者1万7554社に対し、電子商取引プラットフォーム「FOODS Info Mart」を提供してきた。電子商取引サイトの運営、決済代行業務などでノウハウを持っている。
旬材は「日本の食と漁業を守る!」をコンセプトに、全国30カ所の漁港で水揚げされた魚をSCSSでネット通信販売するよう呼びかけている。
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