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2008.09.29
メディア掲載

〔週刊水産新聞〕 旬材とインフォマート 新流通システムで提携

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〔週刊水産新聞〕 旬材とインフォマート 新流通システムで提携 
2008年9月29日発行

生産・消費地ライン強化

  インターネットを通じて生産者とバイヤーが直接取り引きを行える「新水産物流通システム(SCSS)」を運営する(株)旬材(大阪府吹田市、西川益通社長)が22日、食品事業者に対する電子商取引を展開している(株)インフォマート(東京都港区、村上勝照社長)と業務提携した。インフォマートが持つ決済代行ノウハウなどをSCSSに反映。買い手と売り手の双方が取り引きを進めやすい体制を整備して、新システム利用者の拡大を進めていく狙いだ。
 SCSSは生産地と消費地をリアルタイムでつなぐ取引システム。生産者は、船に積んだパソコンとカメラを使って、画像と音声で水揚げ情報を直接消費地に伝達できる。外食企業やスーパーなどのバイヤーは、全国各地の水揚げ情報をネット上で把握し、必要な魚を必要な数量だけ注文できる。
 生産者側は市場流通に乗らない「珍しい魚」、アピールに加え、消費地までの中間流通を通さないため、自らが価格を設定できる。バイヤーは流通マージンを省き、パソコンと通信手段があれば、どこでも買い付けできるメリットがある。
 9月上旬から始動しているSCSS。これまでに全国の漁協などセーラー18件、スーパーや飲食店などのバイヤー約10件が参加している。
 旬材はインフォマートとの業務提携で、システムの利便性を高める狙いだ。インフォマートはこれまで、フード業界事業者約1万7600社に対し、電子商取引サイトを提供。ネット取引におけるノウハウをSCSSに反映していく。
 業務提携で充実するのが決済代行業務。バイヤーと生産者の中間にSCSSが入り込む形だ。
 生産者側はバイヤーの締め日にかかわらず、SCSSで行われた取り引きは10日ごとに締め、翌10日後に自動入金。バイヤーへの回収・入金確認業務の必要がなく、早期資金化される。バイヤーは取り引きした生産者の数にかかわらず、支払い口座を一本化。振り込み手数料の軽減につながる。
 両社の業務提携により、大手バイヤーを中心にSCSSの利用促進を図る。また 利用企業への講習・サポートを充実させ、中小企業への利用拡大も進めていく。来期中にSCSSの月額取扱高15億円を目指していく。